
グレーディングとは
山形県では、登山者に「自分の力量にあった山選び」を促し、山岳遭難事故の防止に役立て、やまがた百名山を安心して楽しんでもらうために、登山ルート別に必要な体力と技術・能力をそれぞれ評価した
「やまがた百名山のグレーディング」を作成しました。
グレーディングの内容と使い方

・やまがた百名山のうち94座の主要な登山ルート(103ルート)について、その固有の地形的な特徴に基づき、体力度と技術的難易度の2つの指標で評価しました(山頂近くまで自動車道路などの徒歩以外の交通手段がある山、積雪期しか登頂できない山は評価対象から外しています)。
・「やまがた百名山のグレーディング・マトリクス」は、縦軸に1~10段階の体力度、横軸にA~Eの5段階の技術的難易度を表していて、上に行くほど体力が必要なルート、右に行くほど技術的難易度が増すルートになります。
・「やまがた百名山のグレーディング・一覧表」では、エリア・ルート別に、標高やルートの距離等の詳細情報をまとめています。
・「やまがた百名山のグレーディング・マトリクス」は、縦軸に1~10段階の体力度、横軸にA~Eの5段階の技術的難易度を表していて、上に行くほど体力が必要なルート、右に行くほど技術的難易度が増すルートになります。
・「やまがた百名山のグレーディング・一覧表」では、エリア・ルート別に、標高やルートの距離等の詳細情報をまとめています。

・使用にあたっては、自分の調べたい山を「マトリクス」と「一覧表」から見つけ、体力度と技術的難易度を確認してください。
・過去に登ったことのある山のグレーディングが参考になりますが、「過去の体力や能力・技術はあくまで過去のもの」であることを十分に認識し、現在の体力や能力・技術に応じた「山選び」をしてください。
・登山初心者の方は、体力度・技術的難易度の低い、「マトリクス」の左下のルートから、徐々に右上のルートの方に経験を積み重ねていくことをお勧めします。
・過去に登ったことのある山のグレーディングが参考になりますが、「過去の体力や能力・技術はあくまで過去のもの」であることを十分に認識し、現在の体力や能力・技術に応じた「山選び」をしてください。
・登山初心者の方は、体力度・技術的難易度の低い、「マトリクス」の左下のルートから、徐々に右上のルートの方に経験を積み重ねていくことをお勧めします。
体力度と技術的難易度

・体力度レベルについては、鹿屋体育大学山本正嘉教授の研究成果をもとに作成しました。
・次の式により「ルート定数」を算出しています。
ルート定数=ルートタイム(時間)×1.8+ルート全長(km)×0.3+累積登り標高差(km)×10.0+累積下り標高差(km)×0.6
・上記で算出した「ルート定数」をわかりやすくするため、以下のとおり体力度として10段階に分類しています。
・「マトリクス」では、目安となる宿泊数を体力度レベルと合わせて示していますので参考にしてください。なお、同じランク内であっても、よりルート定数が大きいルートを上に配置しています。
・次の式により「ルート定数」を算出しています。
ルート定数=ルートタイム(時間)×1.8+ルート全長(km)×0.3+累積登り標高差(km)×10.0+累積下り標高差(km)×0.6
・上記で算出した「ルート定数」をわかりやすくするため、以下のとおり体力度として10段階に分類しています。
体力度 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ルート 定数 |
10以下 | 10を超え 20以下 |
20を超え 30以下 |
30を超え 40以下 |
40を超え 50以下 |
50を超え 60以下 |
60を超え 70以下 |
70を超え 80以下 |
80を超え 90以下 |
90を 超える |

・登山道の状況や、登山者に求められる技術・能力によりAからEの5段階で評価しています。
技術的難易度 | 登山道の状況 | 登山者に求められる技術・能力 |
---|---|---|
A ★ |
・概ね整備済 ・転んだ場合でも転落・滑落の可能性は低い ・道迷いの心配は少ない |
・登山の装備が必要 |
B ★★ |
・沢、崖、場所により雪渓などを通過する箇所がある ・急な登下降がある ・道が分かりにくい所がある ・転んだ場合、転落・滑落事故につながる場所がある |
・登山経験が必要 ・地図読み能力があることが望ましい |
C ★★★ |
・ハシゴ・くさり場、また、場所により雪渓や渡渉箇所がある ・ミスをすると転落・滑落などの事故になる場所がある ・案内標識が不十分な箇所も含まれる |
・地図読み能力、ハシゴ・くさり場などを通過できる身体能力が必要 |
D ★★★★ |
・厳しい岩稜や不安定なガレ場、ハシゴ・くさり場、藪漕ぎを必要とする箇所、場所により雪渓や渡渉箇所がある ・手を使う急な登下降がある ・ハシゴ・くさり場や案内標識などの人工的な補助は限定的で、転落・滑落の危険箇所が多い |
・地図読み能力、岩場、雪渓を安定して通過できるバランス能力や技術が必要 ・ルートファインディングの技術が必要 |
E ★★★★★ |
・緊張を強いられる厳しい岩稜の登下降が続き、転落・滑落の危険箇所が連続する ・深い藪漕ぎを必要とする箇所が連続する場合がある |
・地図読み能力、岩場、雪渓を安定して通過できるバランス能力や技術が必要 ・ルートファインディングの技術、高度な判断力が必要 ・登山者によってはロープを使わないと危険な場所もある |
注意事項 << 必ずお読みください >>
・グレーディング表は、
・実際の登山では、体力度、技術的難易度以外に悪天候、残雪、体調、その他偶発的な要因による様々なリスクがあるので、それらにも配慮した計画を立てることが必要です。
・地震や崩落、雪崩などにより、登山道の通行規制や付け替えの可能性がありますので、登山の際には、
・いずれのランクにおいても、初めてそのランクを経験する場合には、必ず経験者を同伴してください。
・ また、登山ルートの通行や山頂への到達、通行上の安全を保障するものではありません。
・
のもと、ルート固有の特徴について体力度と技術的難易度を評価したものです。これ以外の条件では、難易度は上昇します。・実際の登山では、体力度、技術的難易度以外に悪天候、残雪、体調、その他偶発的な要因による様々なリスクがあるので、それらにも配慮した計画を立てることが必要です。
・地震や崩落、雪崩などにより、登山道の通行規制や付け替えの可能性がありますので、登山の際には、
・いずれのランクにおいても、初めてそのランクを経験する場合には、必ず経験者を同伴してください。
・ また、登山ルートの通行や山頂への到達、通行上の安全を保障するものではありません。
・
グレーディング表
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※PDF内の山名をクリックすると、やまがた山の各山情報ページを開くように作られておりますが、セキュリティーの関係で警告表示をされる場合があります。
各県のグレーディング
・長野県:「信州 山のグレーディング」
・山梨県:「山梨 山のグレーディング」
・静岡県:「静岡県 山のグレーディング」
・新潟県:「新潟 山のグレーディング」
・岐阜県:「岐阜県 山のグレーディング」
・群馬県:「群馬県 山のグレーディング」
・栃木県:「栃木県 山のグレーディング」
・石鎚山系:「石鎚山系のグレーディング」
・秋田県:「秋田県の山岳グレーディング」
・富山県:「富山県の山岳グレーディング」
・山梨県:「山梨 山のグレーディング」
・静岡県:「静岡県 山のグレーディング」
・新潟県:「新潟 山のグレーディング」
・岐阜県:「岐阜県 山のグレーディング」
・群馬県:「群馬県 山のグレーディング」
・栃木県:「栃木県 山のグレーディング」
・石鎚山系:「石鎚山系のグレーディング」
・秋田県:「秋田県の山岳グレーディング」
・富山県:「富山県の山岳グレーディング」
日本百名山のグレーディング
(とりまとめ:長野県)