木歩道で気軽に楽しむ!やまがた百名山「蔵王(ざおう)」

皆さん、山登りについてどのようなイメージをお持ちですか?
「体力的に自信がない」「何年も運動していないから、無理!」
といった声が聞こえてきそうですね。
今回は、そんな方々でも気軽に山歩きや自然を楽しめる
山旅をご紹介します!

私達が行ってきました
会社の同僚である佐々木さんと藤原さん。佐々木さんは山登りを始めて2年目、里山を中心に「やまがた百名山」を巡っています。藤原さんは大の愛鳥家、鳥を探しがてら、最近は山登りにも挑戦し始めました。

蔵王について

蔵王連峰は山形・宮城両県にまたがり、最高峰は標高1841mの熊野岳。
火口湖である御釜は蔵王のシンボル的存在で、光の加減で湖面の色彩が
変化し、多くの登山客を魅了します。冬には、特殊な気象条件と植生に
よって生み出される「樹氷」が、国内のみなら
ず海外からも多くの人々を惹きつけます。
また熊野岳山頂付近では、高山植物の女
王「コマクサ」などの高山植物を見る
ことができ、山麓には蔵王温泉、西
蔵王高原、複数のスキー場など、た
くさんの見どころを有する国内を代
表する一大観光エリアです。

蔵王連峰の位置

スタート!

車で山形市内をスタート。平成28年4月から無料化された西蔵王高原ライン経由で蔵王に向かいます。この日の山形市内は、秋の放射冷却時に特有の濃霧で視界が非常に悪い中、おっかなびっくり運転していくと、蔵王温泉付近に至る頃には空は真っ青、眼下には雲海に包まれる山形市内が広がり、幻想的な風景を味わうことが出来ました。今日は絶好の山日和になりそうです♪

御田ノ神園地で木歩道散策

まず、初めにやってきたのは山形と宮城の県境付近に位置する御田おだかみ園地。広い湿原の中に木歩道が整備されており、ゆっくり散策しながら周回できるスポットです。(総延長800m 所要時間約60分)

  • 山形県境の看板付近

    蔵王エコーラインの刈田駐車場に車を停め、徒歩5分。県境の看板付近に木歩道の入口を発見!

  • 御田ノ神園地コース案内図

    入口にある御田ノ神園地コース案内図でルートを確認。

  • 雲海越しの朝日連峰・飯豊連峰
    雲海の向こうに朝日連峰が!

    心地よい風を感じながら、雲海越しの朝日連峰・飯豊連峰などの眺めを楽しみつつ、長く伸びる木歩道を進みます。木歩道の脇には湿原が広がり、この日は見事な草紅葉を楽しむことが出来ました。春から夏にかけては、様々な高山植物と出会うことができます。

  • 御田ノ神避難小屋

    さらに奥へ進むと、赤い屋根の可愛らしい建物が見えてきました。こちらは地元上山市が管理する御田ノ神避難小屋。休憩で使用することもできますが、使ったあとは戸締りを忘れずに!

  • 赤い屋根の可愛らしい建物
  • 御田ノ神と書かれた標柱
  • 木道の折り返し地点

    小屋から少し先に進むと、御田ノ神と書かれた標柱があり、ここが木道の折り返し地点。横には石の祠があったので、今日一日の安全をお祈りしました。

やまがた百名山「熊野岳(1841m)」
木歩道は園地を周遊できるようになっているので、復路は往路とは違う道を進みます。青空に蔵王連峰の最高峰、やまがた百名山「熊野岳(1841m)」がくっきりと映えていました。

ランチ

駐車場に戻るとちょうどお昼時、次の目的地である「観松平・いろは沼」の前に、蔵王坊平高原にあるチェビオットさんで昼食を摂ることに。こちらは、蔵王国定公園の自然公園管理員を勤められている大沼さんのお店。

蔵王坊平高原 チェビオット
【蔵王坊平高原 チェビオット 】 ・住所:〒999-3114 山形県上山市蔵王坊平高原
・電話・Fax:023-672-5004

詳しくはこちら

  • チェビオットでランチタイム
  • ログハウス風のお店では自家製のハムやソーセージ、羊肉料理、天然酵母のパン、自家焙煎コーヒー等を提供しているほか、店内に羊工房チェビオットを併設しており、飼っている羊(チェビオット)の羊毛で奥様が作られたセーターや帽子、マフラー等の作品が並び、販売もされています。
自家製のハムやソーセージ
  • 木漏れ日が差し込む落ち着いた雰囲気の店内で、雲海や御田ノ神での話で盛り上がりながら昼食。食事のあとは、午後に備え大沼さんに蔵王のことを色々教えて貰いました。
  • 蔵王国定公園の自然公園管理員の大沼さん

観松平・いろは沼を散策

お腹もいっぱいになったところで、次は蔵王温泉に戻り、景勝地として名高い観松平・いろは沼に向かいます。車を蔵王ロープウェイ山麓駅の駐車場に駐車し、蔵王ロープウェイ山麓線に乗り込み、樹氷高原駅を目指します(約7分)。

  • 蔵王ロープウェイ山麓線
  • ロープウェイからの360度の大パノラマ

ロープウェイからは360度の大パノラマが広がり、やまがた百名山に選定されている「瀧山」「鳥兜山」などの蔵王の各座はもちろん、月山や(村山)葉山、朝日連峰など、遠くの山々まで一望できます。この日はちょうど紅葉が見頃を迎えており、眼下に絶景が広がっていました。錦秋の森にロープウェイ本体のシルエットが映り、色とりどりの鮮やかな紅葉を上から眺められるのもロープウェイならでは。

  • 錦秋の森に映るロープウェイ本体のシルエット
  • ユートピアゲレンデの夏山リフトへ

    樹氷高原駅からはユートピアゲレンデの夏山リフトに乗り、観松平へ。

  • ユートピアゲレンデの夏山リフト
  • 追分の松

リフト降り場の目の前に、観松平・いろは沼への遊歩道の入口があります。
観松平では、キタゴヨウマツが大きく枝を広げ、私たちを迎えてくれました。
樹齢300年を超える松が並ぶその様はまさに壮観。更に進むと、見事な枝振りの「追分の松」がお目見え。

  • 観松平を越えた先の木歩道
  • 「いろは沼」(標高1,400m)

観松平を越え、更にその先の木歩道を進むと、本日の最終目的「いろは沼」に到着!(標高1,400m)数十もの沼で構成される「いろは沼」。山の湿地帯らしく数々の植物が群生し、季節により様々な表情を見せてくれるポイントです。正面にはやまがた百名山「熊野岳」と「地蔵岳」が一望でき、その山容と青空が湖面に映り、湿原と山々のコラボレーションが魅力を更に引き立てます。特に熊野岳は、さきほど御田ノ神から見た荒々しい山容とは対象的に、裾野まで美しい稜線を伸ばして見えます。

  • 青空と裾野まで美しい稜線
  • いろは沼案内図

コーヒーブレイク

一通り周辺を散策した後は、本日の目標達成を祝い、秋の陽射しで暖かくなった木のベンチに座り「山コーヒー」とスイーツでひと休み。雄大な風景の中、本日の行程を振り返りながら、話も弾みます。大自然の中でのみ味わえる、ゆったりとした至福のひと時です。
二人は「今回は偵察ということにして、次は熊野岳山頂と御釜を目指そう!」と固く約束し、下山後、蔵王温泉で汗を流し、帰路につきました。身も心も大自然を満喫し、リフレッシュした1日となったようです。

「山コーヒー」とスイーツでひと休み

木歩道で気軽に楽しむ!やまがた百名山「蔵王」の旅を終えて

佐々木さんの感想
蔵王はロープウェイやリフト、木歩道も整備されていて、体力のない私でも無理なく山歩きを楽しめました。ゆっくりのんびりとフォトトレッキングやフラワートレッキングを楽しみたい人におススメです!
藤原さんの感想
素晴らしい天候に恵まれ、心身ともに癒された一日でした。間近でガァガァと鳴くホシガラスにも遭遇!きれいに整備された木歩道は快適で、普段の山歩きとはまた違った魅力があり、今度は是非、新緑の季節に訪れたいです。

本日のコースタイム(参考)

9:00 山形市内 発
10:00 御田ノ神園地 到着、木歩道を歩きながら湿原を散策
11:00 御田ノ神園地 出発
11:15 蔵王坊平高原 チェビオット にて昼食
12:30 蔵王坊平高原 出発
13:00 蔵王ロープウェイ山麓駅
13:30 観松平 入口
14:00 いろは沼 周辺散策とコーヒータイム
15:00 蔵王温泉へ下山後、温泉
17:00 山形市内 戻り

御田ノ神湿原・いろは沼で出会える高山植物

蔵王 御田ノ神、いろは沼周辺で鑑賞できる植物たち

  • マイヅルソウ

    マイヅルソウ
    (5月下旬)

  • イワカガミ

    イワカガミ
    (5月下旬)

  • サラサドウダン

    サラサドウダン
    (5月下旬)

  • サンカヨウ

    サンカヨウ
    (5月下旬)

  • ショウジョウバカマ

    ショウジョウバカマ
    (5月下旬)

  • ツマトリソウ

    ツマトリソウ
    (5月下旬)

  • アカモノ

    アカモノ
    (6月中旬)

  • ウラジロヨウラク

    ウラジロヨウラク
    (6月中旬)

  • ゴゼンタチバナ

    ゴゼンタチバナ
    (6月中旬)

  • コバイケイソウ

    コバイケイソウ
    (6月中旬)

  • ズダヤクシュ

    ズダヤクシュ
    (6月中旬)

  • チングルマ

    チングルマ
    (6月中旬)

  • タテヤマリンドウ

    タテヤマリンドウ
    (6月中旬)

  • ノビネチドリ

    ノビネチドリ
    (6月中旬)

  • ハクサンチドリ

    ハクサンチドリ
    (6月中旬)

  • ハクサンチドリ(白花)

    ハクサンチドリ(白花)
    (6月中旬)

  • ミツバオウレン

    ミツバオウレン
    (6月中旬)

  • ワタスゲ(果穂)

    ワタスゲ(果穂)
    (6月中旬)

  • ヒナザクラ

    ヒナザクラ
    (6月中旬)

  • ベニバナイチヤクソウ

    ベニバナイチヤクソウ
    (6月中旬)

  • オオバノヨツバムグラ

    オオバノヨツバムグラ
    (7月中旬)

  • シラタマノキ

    シラタマノキ
    (7月中旬)

  • イワショウブ

    イワショウブ
    (7月下旬)

  • ウツボグサ

    ウツボグサ
    (7月下旬)

  • キンコウカ

    キンコウカ
    (7月下旬)

  • シロバナトウウチソウ

    シロバナトウウチソウ
    (7月下旬)

  • ヨツバヒヨドリ

    ヨツバヒヨドリ
    (7月下旬)

  • マルバシモツケ

    マルバシモツケ
    (7月中旬)

  • イワショウブの実

    イワショウブの実
    (9月中旬)

  • エゾノオヤマリンドウ

    エゾノオヤマリンドウ
    (9月中旬)

  • ウメバチソウ

    ウメバチソウ
    (9月下旬)

  • チングルマの紅葉

    チングルマの紅葉
    (9月下旬)

※( )内は撮影時期
 もっと詳しく知りたい方はこちら

蔵王周辺 観光情報

蔵王温泉
【蔵王温泉】 開湯は1900年前、日本武尊の東征の際、従軍した吉備多賀由により発見されました。江戸時代になると、蔵王権現への西側登山口としてにぎわい、大正時代には麓の集落と温泉を結ぶ道路の開通や、街灯、駐在所など様々な施設が設置され、昭和に入るとスキー場もオープンし、それに伴い、ロープウェイ等設置、観光道路開通、旅館・ホテル・ペンション・民宿等も相次いで開業。東北最大級の総合マウンテンリゾートとして発展しています。
西蔵王公園
【西蔵王公園】 奥羽山系レクリエーション都市として、今後増大する自然志向のレクリエーション需要の充足を目的に整備が行われた西蔵王公園は、山形市街地から車で約20分という近さにありながら、大小6つの沼を含め豊かな自然環境をもち、平成11年に全面的に供用を開始しました。地形や樹木を利用しながら、アスレチック遊具やすべり台等の遊具を多く配置した大規模な空間は、子供たちに大人気で、ハイキングや家族連れで賑わっています。
山形市野草園
【山形市野草園】 市政施行100周年の記念事業の一環として、自然とのふれあいを通して、植物を愛し育てることを啓発し、花と緑あふれるまちづくりの精神を普及し、「自然との共生」を図ることを目的に開園しました。野草、樹木合わせて約1,000種類の様々な植物があります。ミズバショウ、ザゼンソウ、ミツガシワ、アケボノソウなど四季折々の野草が群生しています。また、貴重な植物も多くみられます。園内には自然学習センターがあり、野草園のガイド及び自然に関する情報を提供します。
稲花餅
【稲花餅】 粳米などの生地で餡を包み、上面にもち米を数粒付けて蒸した和菓子。稲穂に見立て、黄色のみに着色した米粒が添えられ、秋の豊作を願ったと言われています。古くから蔵王温泉の名物であり、餅の下に敷く笹の葉は、今でも蔵王の山から取ってきた本物の隈笹(くまざさ)に、2つか3つの稲花餅が乗せられて提供されています。