山形県と新潟県の県境に位置する日本国は、日本海に程近いことから、昔から漁師が船を帰港させる際の目印してきた山でもあります。「日本国」という名前の由来には、大和朝廷の支配地域の最北端としてここまでを日本国とした説や、租税としてこの山で捕えた鷹を献上したところ将軍がとても喜び、鷹が捕らえられた山を「日本国」と名付けるよう命じたという説など、諸説あります。
山頂には休憩舎(トイレ無)や記帳場、大きな広場等が整備されています。特に展望台からは、西に日本海の粟島や佐渡島を、北には鳥海山を、東には月山や朝日連峰を見渡すことができます。
- 中の俣コース ◎片道:1時間30分
- 鶴岡市小名部集落から約1キロ新潟県方面へ市道を進むと、登山口へと向かう中の俣林道への分岐があります(看板あり)。林道の通行には四輪駆動車をお勧めします。林道分岐から500mほど車で進んだ駐車スペース(3台程度)が登山口です。登山道はジグザグが多く荒れ気味ですが、わかりやすい一本道です。道幅が狭く、傾斜が急なところもありますので、しっかりした登山靴で臨んでください。登り応えのある山道、大自然を肌で感じながら杉林の中を進みましょう。
※ H30.8月の豪雨災害により林道の洗掘、登山道に土砂崩れが発生しており、通行できませんのでご注意ください。【アクセス道】未舗装路あり。凹凸はあるが普通車でも支障なく走行可能。【駐車場】登山口直近に未舗装の駐車スペースあり。7台程度。【トイレ】なし - 小俣コース ◎片道:1時間30分
- 新潟県村上市小俣集落にある「日本国ふれあいパーク」と道路をはさんだ向かい側が登山口です。新潟県の長距離自然歩道にも指定されており、歩きやすい登山道です。勾配も割に緩やかで明るい林の中を登っていきます。途中、沖見峠からは日本海が一望でき、蔵王堂コースとの合流点でもある蛇逃峠(じゃのげとうげ)から遠く朝日連峰、麓の中の俣集落から小俣集落までを広く見下ろすことができます。蛇逃峠から一旦降り、その後、100mほどの高低差を一気に登り上げると山頂に至ります。
- 蔵王堂コース◎片道:2時間
- 小俣集落から旧出羽街道を北上すると、蔵王堂登山口があります。杉林の中の緩やかな登山道を登り始め、蔵王堂を過ぎてさらに進みます。椿の群生する急傾斜を頑張って登り切れば、蛇逃峠の東屋で展望を楽しみながら一休みできます。ここで小俣コースと合流し、山頂に至ります。なお、蔵王堂口から小俣口までは1km程度の下り道なので、行きと帰りでコースを変えて周遊することも可能です。