登山道から外れないで!2020年6月25日

 各地では夏山シーズンを迎え、雪渓の跡に高山植物が咲き乱れる季節となりました。

 

 交通機関が発達したこともあり、初心者でも日帰りで容易に高山植物のお花畑にアクセスすることができるようになりました。そして、SNSで写真を投稿するのが一般的となってきた近年、「映える」写真を求めるあまり、登山道を離れ、お花畑に足を踏み入れて写真を撮影する行為も増えているようです。

 

 

 山々の植物は、日照時間が短く気温も低い、非常に厳しい環境で生育しています。花を咲かせるまで何年、何十年とかかるものもあります。植生に人が足を踏み入れ圧をかけることで、植物を損傷し、土壌にダメージを与えることとなります。また、歩きやすさを求めて登山道を外れて歩いてしまうことも、裸地化を進める要因ともなります。

 

 特に気象条件が厳しい高山帯では、一度失われてしまった植生は回復することがないか、または回復までに気の遠くなるような時間が必要です。各地で人力による保全活動が行われていますが、回復までにはかなりの時間と労力を要することとなります。

 

 フェンスやロープを張って立ち入りを規制することは可能です。

 ですが、登山者が一人ひとりができることは、登山道を外れて歩かないこと。

 そして、何らかの形で保全活動に参加することです。

 

 植生に足を踏み入れて写真撮影されている方は、こうしたことを御存じないのかもしれません。

 もし見かけた場合は、お互い山と自然を愛する者同士ですので、優しく声掛けをお願いします。

 

 素晴らしい自然環境を将来に向けて残していくため、御協力をお願いいたします。

 

 

【高山地域において植生・登山道等の保全活動を行っている団体等の例】

 ・飯豊連峰、朝日連峰の保全活動(飯豊連峰保全連絡会、朝日連峰保全協議会)

 ・吾妻連峰をはじめとした保全活動(ネイチャーフロント米沢)

 ・鳥海山の高山植物を守ろう!(遊佐町)

 

 

(登山者の踏圧により傷ついてしまったハクサンイチゲ(写真中央部分)/エブリ差岳)

 ~飯豊連峰保全作業参加者提供~

 

(保全作業の様子)